紀伊半島・熊野川 & 北山川
熊野川・北山川 ~ 熊野川(くまのがわ)は、奈良県、和歌山県および三重県を流れる新宮川水系の本流で一級河川。下流の熊野本宮大社と熊野速玉大社間の流域は、「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部として世界遺産に登録されている。 なお、1970年に一級河川の指定を受けた当初は新宮川(しんぐうがわ)であったが、地元では熊野川の呼称が定着しており、変更の要望が多かったため1998年4月9日に法定名称が熊野川と変更された。水系名は新宮川水系のままである。2004年7月7日、「紀伊山地の霊場と参詣道」の「熊野参詣道中辺路」の一部として、熊野本宮大社と熊野速玉大社間の流域がユネスコの世界遺産に登録された。現在、世界遺産で唯一の「水上の参詣道」である。
北山川(きたやまがわ)は、奈良県南部を流れる新宮川(熊野川)水系の支流。一級河川。大台ヶ原から奈良県・三重県内や和歌山県の飛地を抜け、和歌山県新宮市(熊野川町)で熊野川に合流し熊野灘に注ぐ。日本有数の多雨地帯である大台ヶ原を源流域とし、上流部は吉野熊野国立公園の一部となっている。豪雨と急流により削られた深い渓谷が続く渓谷は瀞峡と呼ばれ、下流部の瀞八丁は国の特別名勝および天然記念物である。この渓谷は、隆起準平原である大台ヶ原周辺から流れを発した川が、多雨と水成岩の脆弱な地質によって、台地を侵食し形成されたもので、急峻な屏風状の断崖をなしている。険しい地形のため、河畔の人口は乏しく、原生の常緑広葉樹林が残る箇所も残されている。